現在もイスラエルとハマス、ヒズボラの戦争が続いています。つい先日もヒズボラがイスラエルへ報復攻撃を開始しました。そしてヒズボラのトップは『結果が十分でなければ再び反撃する権利を有している』などさらなる攻撃の可能性を示唆しています。
アメリカのバイデン政権は、イスラエルの自衛権への支持を強調していますので、今後も戦争が激化していく可能性がある状況です。
今回は、そんなヒズボラ、ハマスについて果たしてどんな組織か、共通する部分や違いなど徹底解析していきます。
ヒズボラがイスラエルに報復攻撃、320発以上のミサイル発射
— Sputnik 日本 (@sputnik_jp) August 25, 2024
🚀レバノンのイスラム主義組織「ヒズボラ」がイスラエルの軍事目標に向けて320発以上のミサイルを発射した。… pic.twitter.com/iqyGBSSq8g
・ヒズボラについて
・ハマスについて
・ヒズボラとハマスの違いについて
・ヒズボラとハマスの関係とは？
・ヒズボラとハマスの戦力の差はどれぐらいか？
ヒズボラとは何？
引用元 Anadolu Ajansı
ヒズボラは1982年のイスラエルによるレバノン侵攻を背景に、シーア派のイスラム教徒を中心に結成されたレバノンの武装組織です。主にイランの支援を受けており、イスラエルに対する武装闘争を掲げています。
ヒズボラは軍事組織であるだけでなく、レバノン国内で政治政党としても活動しており、議会にも議席を持つ強力な影響力を持っています。また、社会福祉活動も展開し、地元住民から支持を得ています。
ヒズボラは、アメリカやEUなど多くの国でテロ組織とされていますが、レバノン国内では重要な政治勢力として認識されています。
ハマスとは何？
引用元 ARAB NEWS
ハマスは1987年の第一次インティファーダ（パレスチナ人の反イスラエル暴動）をきっかけに、イスラム教スンニ派を基盤とするパレスチナのイスラム主義組織として設立されました。ガザ地区を中心に活動しています。
ハマスは武装組織であると同時に、ガザ地区の行政を担当する政治組織でもあります。選挙によってガザを支配しており、イスラエルに対する抵抗を行っています。
多くの国がハマスをテロ組織として指定しており、特にアメリカとEUがその立場を強調しています。しかし、一部のアラブ諸国ではパレスチナの代表として支持されることもあります。
ヒズボラとハマスの違いは何？
ヒズボラはシーア派イスラム教に基づいており、イランの影響が強い組織です。一方、ハマスはスンニ派イスラム教に基づいており、エジプトのムスリム同胞団の影響を受けています。
ヒズボラは主にレバノン国内で活動しており、レバノン南部を中心に支配地域を持っています。ハマスはパレスチナのガザ地区を拠点にしており、地理的にも活動範囲が異なります。
ヒズボラはレバノン国内で政治的な影響力を持ち、議会での勢力も強いです。一方、ハマスはガザ地区の行政を担う一方で、西岸地区ではファタハと対立しており、パレスチナ全体の統一を目指す上での課題があります。
ヒズボラとハマスはどういう関係か？
ヒズボラとハマスは共にイスラエルを敵視し、その存在に対抗するための活動を行っています。この共通の目標が両者の協力関係を生んでいます。
ヒズボラはシーア派、ハマスはスンニ派と宗教的な背景が異なりますが、イスラエルに対する抵抗という共通点があるため、宗教的な違いを超えて協力関係を築いています。
両者は武器の供給や軍事訓練などで協力しており、ヒズボラがハマスに対して技術的支援を行うこともあります。特に、イランが両者を支援している点も関係を強化する要因となっています。
ヒズボラはレバノンの過激派でハマスとの関係も指摘されています。
— miniいけ先生（倫理・政経、教育系） (@miniiketeacher) August 25, 2024
ガザ地区での停戦交渉が少しずつ進むかなかでの報復は不安定さを助長されるかもしれません。。 https://t.co/g0V02iuGqB pic.twitter.com/WaTnZquhe6
ヒズボラとハマスの戦力の差はどれぐらいか？
ヒズボラは高度に訓練された武装部隊を持ち、ミサイルや無人機など先進的な兵器も保有しています。一方、ハマスは主にロケット弾や地元で製造された武器に依存しています。
ヒズボラはイランからの強力な支援を受けており、財政的にも軍事的にも大規模な援助を得ています。ハマスもイランからの支援を受けていますが、ヒズボラに比べると規模は小さく、戦力にも差が出ています。
ヒズボラはレバノン内戦やイスラエルとの戦争を通じて戦闘経験が豊富で、精密攻撃やゲリラ戦術に長けています。ハマスはゲリラ戦術を駆使するものの、作戦能力はヒズボラほど洗練されていません。
Military forces of potential participants in the conflict in the Middle East
— S p r i n t e r (@SprinterFamily) October 18, 2023
🇮🇱 Israel
170,000 regular soldiers, 360,000 reservists, potentially another 40,000 of them may be called to report; 300 tanks, 600 fighter planes;
🇺🇸 USA
More than 30,000 soldiers; more than 100… pic.twitter.com/4dmRq0SfZt
中東紛争への潜在的な参加者の軍隊
イスラエル
17万人の正規兵士、36万人の予備兵、潜在的にさらに4万人が出頭要請される可能性がある。戦車300両、戦闘機600機。
米国
3万人以上の兵士。カタールの基地だけでも100機以上の航空機があり、各空母にはさらに約90機の航空機、ヘリコプター、ドローンが配備されている。
ハマス
兵士15,000名、さらに約50,000名を動員する可能性あり。おそらくトロフィー用の戦車を除いて、彼らは戦車を持っていません。航空に関する限り、それを持っていることが知られているのは小型無人機だけです。
イスラム聖戦
戦闘員は8,000～9,000名。彼らは重機を持っていません、おそらくトロフィー装備を除いて、彼らは飛行機を持っていません、小さなドローンだけを持っています
ヒズボラ
戦闘機10万機、「地対地」ミサイル10万発以上、航空面ではハマスや「イスラム聖戦」と同じ状況。
イラン
兵士61万人、予備役130万人。戦車 2,000 両、航空機 500 機以上。
まとめ
ヒズボラとハマスは共にイスラエルに対する武装闘争を行う組織で、異なる宗教的背景と地域で活動しています。ヒズボラはレバノンを拠点にシーア派の支持を受け、イランから強力な支援を受ける中、精密な軍事作戦能力を持っています。一方、ハマスはガザ地区を拠点にスンニ派を基盤とし、主にロケット弾やゲリラ戦術を駆使しています。両組織は共通の敵に対抗するために協力関係を築いていますが、その戦力や政治的な役割には違いがあります。このブログでは、ヒズボラとハマスの背景や活動、戦力の違いを通して、両者の複雑な関係性を探りました。これにより、中東におけるこれらの組織の役割と影響力を理解する一助となれば嬉しく思います。
