大暴落!? 日銀(日本銀行)の仕事を解説 中央銀行が果たすべき役割とは

国内

ここ最近大幅な株安・円高の進行について

『高い緊張感を持って注視し、政策を適切に対応していく、金融資本市場が不安定な状況で利上げをすることはない』

日銀(日本銀行)の内田真一副総裁の言葉を受けて、外国為替市場で円相場が一時1ドル=147円台後半まで3円ほど円安・ドル高に振れ、日本株への買い戻し方向へシフトチェンジしました。

そんな日銀(日本銀行)は普段どのような業務を行なっているのでしょうか?
日銀(日本銀行)の役割は、経済の安定と成長を支える重要なものです。

本記事では、日本銀行が果たすべき基本的な役割と、その具体的な業務について解説します。

この記事でわかること

・日銀(日本銀行)の基本的な役割
・金融政策について
・通貨の発行について
・金融システムの管理について
・日銀が暴落を誘導した?

日本銀行の基本的な役割

日銀(日本銀行)は、国家の中央銀行として、国の経済政策をサポートする役割を担っています。

その主な使命は、物価の安定と金融システムの安定を図ることです。

中央銀行は、経済全体の安定を図るために様々な政策を実施しています。

金融政策の実施

日本銀行の主要な業務の一つは、金融政策の実施です。

下記に日本のバブル崩壊(1990年代初頭)以降、日銀(日本銀行)が行なっていた政策一覧です。

ゼロ金利政策(ZIRP)
量的緩和政策(QQE)
デフレ脱却政策
アベノミクスとQQEの再強化
マイナス金利政策
インフレ目標の設定
イールドカーブコントロール(YCC)

ゼロ金利政策(ZIRP)

導入

1999年2月、日本銀行はゼロ金利政策を導入しました。これは、短期金利をほぼゼロにすることで、経済の回復を促進することを目的としました。

目的

経済成長を支援し、デフレ圧力を緩和するための措置です。


量的緩和政策(QQE)

導入

2001年3月、日本銀行は量的緩和政策(Quantitative and Qualitative Easing: QQE)を導入しました。これは、金融機関への資金供給を増やし、経済を活性化させるための政策です。

目的

日本銀行は国債やその他の金融資産を大量に購入し、市場に大量の資金を供給しました。


デフレ脱却政策

導入

2006年から2008年にかけて、デフレ脱却を目指し、金利の引き上げを試みましたが、世界金融危機(2008年)によって再び緩和策が必要とされました。

目的

デフレを克服し、持続的な経済成長を目指すための施策です。


アベノミクスとQQEの再強化

導入

2013年4月、アベノミクスの一環として、黒田東彦総裁の下で量的緩和政策(QQE)が再強化されました。これは、より積極的な金融緩和を通じて経済を活性化させるものでした。

目的

国債の購入額を増加させるとともに、長期金利の低下を促進しました。


マイナス金利政策

導入

2016年1月、日本銀行はマイナス金利政策を導入しました。これにより、金融機関が日本銀行に預ける預金に対してマイナスの金利が適用されるようになりました。

目的

銀行の貸出を促進し、経済活動を活発化させることを目指しました。


インフレ目標の設定

導入

2013年に、2%のインフレ目標を設定しました。これにより、物価上昇率を一定の水準に保ち、デフレからの脱却を図ることを目指しました。

目的

インフレ目標の設定を通じて、物価の安定を図り、経済成長を支援します。


イールドカーブコントロール(YCC)

導入

2016年9月、日本銀行はイールドカーブコントロール政策を導入しました。これは、短期金利をマイナスにし、長期金利の目標値を設定することで、金利の全体的な曲線をコントロールするものです。

目的

長短金利の安定化を図り、経済活動の支援を強化することを目指します。


通貨の発行と管理

通貨の発行と管理も、日本銀行の重要な業務です。

紙幣の発行

日銀(日本銀行)は、日本円(JPY)の紙幣の発行権を持ちます。紙幣のデザインや発行量を管理し、経済の需要に応じた通貨供給を行います。

通貨の安定性の維持

通貨の価値を安定させるために、物価の変動を抑制し、インフレ率を適切な範囲内に保つよう努めます。

金融システムの安定化

金融システムの安定化も日本銀行の大切な役割です。

金融機関への貸し出し

銀行やその他の金融機関に対する短期の貸し出しを通じて、資金の流動性を確保し、金融市場の安定を図ります。

緊急支援

金融機関が困難に直面した場合には、緊急の資金供給を行うことで、金融システムの崩壊を防ぎます。

金融システムの監視

金融市場や金融機関の健全性を監視し、金融安定のための政策を策定します。

これにより、金融危機のリスクを低減し、安定した経済環境を維持します。

株価急落は日銀のせい?

政策金利が原因?

日銀は、7月31日まで開いた金融政策決定会合で、政策金利を0.25%程度に引き上げる追加の利上げを決めました。米連邦準備制度理事会(FRB)は、7月30日、31日の連邦公開市場委員会(FOMC)において、フェデラルファンド金利の目標レンジを5.25~5.50%に据え置くことを決定しました。更にインフレ率が持続的に2%に向かっているとの確信ができるまでFF金利を引き下げることは適切ではないと発言しました。利下げをする間隔は遅くはなるが、長期的に見れば利下げをすることに変わりはなく、ドル円の為替レートが一時1ドル141円台に!!

円高は国内の輸出企業にとってはマイナスの要因がありますので結果として株価が下がった可能性があります。

経済指標が原因?

先週、アメリカの経済指標が市場の予想よりかなり悪かったことを受けて、”アメリカの景気が後退する” のではないかと懸念が広がりアメリカの株価指数が急落しました。
その影響を受けて日本の株価も急落をした可能性も十分にあります。日経平均株価は2024年8月に入ってから、3営業日で7,600円以上も株価を下げましたこちらが有力との経済学者もいます。

まとめ

今回は日銀(日本銀行)の仕事についてまとめてみました。

日本銀行は、金融政策の実施、通貨の発行と管理、そして金融システムの安定化を通じて、日本経済の安定と成長を支えています。
その役割は、経済の健全な運営に欠かせないものであり、今後も引き続き重要な使命を果たしていくでしょう。
日経平均株価の急落も特別な原因があるわけではなく、世界情勢などの様々な市場の要因があるのかも知れません。

今年から新NISAも始まり金融の知識もかなり必要になってきました。この記事で皆さんのお役に立てばとても嬉しく思います。

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