バイデン大統領の次男 中国のファンド、ウクライナの会社とは? 9つの罪について ハンター事件を解説

世界

5日バイデン大統領の次男のハンター・バイデン (Hunter Biden)さんは、ロサンゼルスの連邦地裁に出廷し、9つの罪を認めるニュースがありました。今年1月の罪状認否では全ての起訴内容を否認していましたが、今回は主張を一転しました。

ハンター・バイデンさんは中国のファンドやウクライナ企業の役員を務めていて巨額の富を手にしていました。今回は、そんなハンター・バイデンさんについて調べていこうと思います。

この記事でわかること

・ハンター・バイデンのプロフィール
・9つの罪について
・中国とウクライナのビジネスについて
・ハンター事件の内容

ハンター・バイデンのプロフィール

引用 https://www.bbc.com/japanese/67656704

名前:ハンター・バイデン (Hunter Biden) 
本名:ロバート・ハンター・バイデン(Robert Hunter Biden)
生年月日:1970年2月4日
出身地:アメリカ合衆国、デラウェア州ウィルミントン
職業:弁護士、投資家、コンサルタント
家族:父親はジョー・バイデン米大統領

ハンター・バイデンはジョージタウン大学を卒業し、イェール大学のロースクールで法学の学位を取得しています。彼の職業は弁護士、投資家、ロビイスト、企業の役員など多岐にわたり、金融やエネルギー業界でのビジネス経験を持っています。

特に、彼の経歴で注目されているのは、いくつかの国際的な企業やファンドにおける役割です。2014年から2019年まで、ウクライナの天然ガス会社「ブリスマ・ホールディングス」の取締役として活動していました。また、中国の投資ファンドにも関与しており、これが物議を醸してきました。

直面している罪状

9つの罪一覧

罪状1(軽犯罪):2016年度故意の納税不履行
罪状2(軽犯罪):2017年度故意の納税不履行
罪状3(軽犯罪):2017年度故意の納税不履行
罪状4(軽犯罪):2018年度故意の納税不履行
罪状5(軽犯罪):2018年度故意の納税不履行
罪状6(重犯罪):2018年度脱税
罪状7(重犯罪):2018年度詐欺と虚偽記載申告
罪状8(重犯罪):2018年度詐欺と虚偽記載申告
罪状9(軽犯罪):2019年度故意の納税不履行脱税罪

こちらが現在の承認した9つの罪一覧になります。

脱税(税金未納)

ハンター・バイデンは、2017年から2018年にかけて約400万ドルの所得に対して税金を支払わなかったとされています。この所得は、ウクライナの企業「ブリスマ・ホールディングス」や中国のエネルギー企業とのビジネスによるものです。彼はこの期間中に1,400万ドル以上の税金を支払うべきだったが、それを怠ったとされています​。

銃に関する違法行為

2018年に、ハンター・バイデンは違法薬物の使用を隠して銃を購入したとされています。アメリカの法律では、常習的な薬物使用者が銃を購入することを禁止していますが、彼は薬物使用を隠して購入手続きを行ったとされています​。

税金申告の虚偽記載

彼は税金申告の際に虚偽の申請を行った罪でも起訴されています。これは脱税と関連しており、約400万ドルの所得に対して正確な税金申告を行わなかったとされています。

罪状の内訳

  • 重罪: 3件(税金関連)
  • 軽罪: 6件(税金関連)
  • 銃に関する違法行為: 3件
きーちゃん
きーちゃん

これらの罪は、当初ハンターが2023年に合意した免責取引の一部でしたが、その後この取引は破棄され、改めて起訴されています。彼の外国でのビジネス取引も多くの議論を呼んでいますが、現在のところ父親であるジョー・バイデン大統領が関与したという決定的な証拠はありません​。これらの罪状により、彼は法的な問題に直面しており、今後も裁判が続くと予想されています。

他国でのビジネスについて

引用 https://www.linkedin.com/company/en.bhrpe.com/

中国の投資ファンド

ハンター・バイデンは、中国に関連する投資ファンド「BHR Partners」に深く関与していることで注目されています。BHR Partnersは中国政府関連の企業と協力しており、ハンターが設立メンバーの一人として活動していました。彼の中国ビジネスとの関係は、政治的な批判の的となっており、父親ジョー・バイデンの政治活動とのつながりが取り沙汰されることが多いです。

引用 https://uk.wikipedia.org/wiki/Бурісма

ウクライナ企業の役員

2014年、ハンター・バイデンはウクライナの天然ガス会社「ブリスマ・ホールディングス」の取締役に就任しました。当時の彼の役割や報酬については議論の的となり、特に父親の副大統領としての職務との利害関係が問題視されました。彼は会社のガバナンスや法務戦略をサポートしていたとされていますが、彼のウクライナでの役職はアメリカ国内外で注目され、批判の対象となっています。

ハンター事件とは

「ハンター事件」とは、ジョー・バイデン米大統領の次男ハンター・バイデンに関連する一連のスキャンダルや法的問題を指す言葉です。この事件は、政治的、経済的、そして個人的な側面が絡み合っており、アメリカ国内外で大きな注目を集めています。

1. ウクライナ企業ブリスマ・ホールディングスとの関係

2014年、ハンター・バイデンはウクライナの天然ガス会社「ブリスマ・ホールディングス」の取締役に就任しました。当時、彼の父ジョー・バイデンはアメリカの副大統領としてウクライナ政策に深く関与していました。このため、ハンターの役職は利益相反や腐敗の疑惑を引き起こし、アメリカやウクライナの政治家たちの間で議論が巻き起こりました。

特に、ドナルド・トランプ前大統領は2020年の大統領選挙中に、ジョー・バイデンが副大統領時代に権力を行使して、ウクライナ政府に対し、息子ハンターの捜査を妨害したと主張しました。この疑惑が「ハンター事件」の一部として大きな注目を集めましたが、証拠ははっきりしていません。

2. 中国投資ファンドとの関与

ハンター・バイデンは中国の投資ファンド「BHR Partners」に関与しており、中国の国有企業とビジネスを行ったことが政治的な論争を引き起こしました。彼が父親の政治的地位を利用して、外国で利益を得たのではないかという疑惑が浮上し、共和党からの強い批判を受けました。

3. 脱税および銃購入に関する犯罪

2023年、ハンター・バイデンは税金の未申告や脱税の容疑で起訴されました。彼は多額の収入を得ていたにもかかわらず、税務上の申告を怠っていたとされており、連邦政府からの捜査を受けています。

また、銃を購入する際に薬物乱用の履歴を隠すため、虚偽の申告を行ったという罪状もあります。彼は薬物依存に苦しんでいた過去があり、そのことが彼の法的問題に影響を与えています。

4. ノートパソコンのデータ流出

2020年、ハンター・バイデンが所有していたノートパソコンからのデータが流出し、電子メールや個人的な写真が公開されました。このデータには彼のビジネス取引に関する情報や、薬物使用や個人的な問題が含まれており、トランプ支持者や保守派メディアによって大々的に取り上げられました。この「ラップトップ事件」は彼のプライバシー侵害と同時に、彼のビジネス取引をめぐるさらなる疑惑を生むこととなりました。

5. 政治的影響

ハンター・バイデンの行動は、ジョー・バイデン大統領に対する政治的な攻撃材料として頻繁に利用されています。特に、共和党や保守派のメディアは、彼のビジネスや個人的な問題を利用して、父親であるジョー・バイデンの信用を失墜させようとしています。

きーちゃん
きーちゃん

この「ハンター事件」は、アメリカの政治、司法、メディアの交差点で展開されており、今後も法的および政治的な議論の対象となり続けると考えられます。

まとめ

ハンター・バイデンのプロフィールや彼を取り巻く一連の罪状、そして他国でのビジネス活動は、彼の個人的な問題が政治的な論争の的となっていることを如実に示しています。特に、彼が抱える税金問題や銃購入に関する罪は法的にも大きな関心を集めており、政治的にも利用されています。今回の罪を承認していることから、今後の法的手続きがどのように展開していくかは、ハンター・バイデン自身だけでなく、アメリカの政治にとっても重要な局面を迎えることでしょう。

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